「ヴェスタの巫女」の主役は、「ノルマ」と同様、巫女の長で、聖なる掟を愛のために破るという役柄。スポンティーニ作曲のノーブルなこのオペラは、ナポレオン時代のパリのために作曲された。このプロダクションこそ、カラスと演出家、ルキーノ・ヴィスコンティとの初のコラボレーションをもたらしたものであり、ヴィスコンティはカラスを「伝説のイタリア人女優、エレオノーラ・ドゥーゼ(1858-1924)以来の偉大な悲劇女優」と評している。キャストは、フランコ・コレッリ、エベ・スティニャーニ等で、大成功したスカラ座の初日の観客席には、アルトゥーロ・トスカニーニもいて、カラスのジュリア役を見届けている。
ジュリア(若きヴェスタの巫女):マリア・カラス |
巫女の長:エベ・スティニャーニ |
リチーニョ(ローマ市民):フランコ・コレッリ |
チンナ(軍の隊長):エンツォ・ソルデッロ |
大司祭長:ニコーラ・ロッシ=レメーニ |
執政官:ヴィットーリオ・タットッツィ |
腸卜層長:ニコーラ・ザッカリア |